施設内全面禁煙のお知らせ

近年、公共の場をはじめとして、
医療機関や介護福祉施設においては
禁煙とする場所が増えてきています。

今般の受動喫煙を規制する改正健康増進法の成立を受け、
また、施設を利用されるすべての方々、ご家族様、
併せて、職員の健康の為に
当社会福祉法人兼愛会では、法人全体の取り組みとして
喫煙を段階的に中止し、明日9月1日からは、
敷地内を全面禁煙とすることになりました。


喫煙されるご家族様にはご不便をおかけしますが
ご理解とご協力のほど
よろしくお願いいたします。

お盆でお参り

日本の代表的な行事の1つであるお盆。

『お盆』という言葉は、そもそもは
仏教における盂蘭盆会(うらぼんえ)、
または盂蘭盆(うらぼん)を略した言葉とされているそうで、
旧暦では、7月15日(または8月15日)に行われる
夏の御霊祭になります。

お盆の歴史は古く、記録に残っているものですら
657年に時の天皇が推古天皇のお盆を行ったとされており、
また江戸時代には一般庶民にもこの行事が定着していたようです。

さて、普段から外出の機会も少なく、
その為にお墓参りにもなかなか行けない入居者様達。
せめてユニット内で何かできないか、と
あるスタッフが企画しました。

近隣のホームセンターで『お盆セット』なるものを購入。
入居者様達にそのキットをお渡しし、
お盆に置く「キュウリの馬」「茄子の牛」等を
作ってもらいました。


その見事な出来栄えがこちら。


そしてユニット内で、8月13日に迎え火として、
8月15日に送り火としてお香を焚き、
それぞれの入居者様達のご先祖をお迎えしました。
(※ 送り火として実施するのは、本来は16日ですが
ユニットの都合で15日に行いました。)


お香については、火災報知器が煙を感知し
鳴ってしまわないか、事前に確認し、実際に火をつける時も
感知場所に注意しながら行いました。


お香を前に、手を合わせてお参りする入居者様達。
中には様々な思い出が脳裏をよぎったのか
涙を流す方もいらっしゃいました。


また、お迎え火当日は、夜になかなか眠らずに
そわそわしていた方が多かったご様子。

スタッフ曰く
「本当にご先祖様が来て、
色々お話しされていたのかも…?」

もしそれが本当だったら、ちょっと怖いような、
むしろほのぼのとするような…
何とも不思議な『お盆』レクでした。

元気が出るスイーツを作ろう

朝食が終わって、少し経った後の
なんとなくまったりとした時間帯に
あるユニットから、楽しそうな笑い声が
聞こえてきました。

のぞいてみると、ビターな香りと共に
お菓子作りに奮闘している入居者様の姿が…


クリスマスシーズンに作ったティラミスを
また作ってみよう、ということで
スタッフと一緒に再チャレンジ中だったのです。

こちらのユニットで作るティラミスは
マスカルポーネチーズの代わりに
マシュマロと生クリーム、
そして卵とレモン汁を使って作ります。
スポンジ部分に使うのは、
コーヒーをしみこませた食パンです。

冷房が効いているとはいえ、湿気があるせいなのか
クリーム部分が混ぜても混ぜても
上手く固まらず、スタッフが大慌てな時も
入居者様はおっとりと
「大丈夫よ~。そのうち美味しくなるから」


その鷹揚な心で、なんとか出来上がった生地を
容器に入れて、冷蔵庫にIN!

おやつの時間まで「お楽しみ」です。

そして、いよいよ…
「美味しくできたかな?」

飾りとして無糖ココアパウダーをたっぷりかけて、
入居者様にお披露目。

「上手にできたわね~」
「前に作った時よりも、綺麗に仕上がったかもですね」
満足そうに、微笑みあう入居者様とスタッフです。

いざ、「ティラミス」入刀!

大き目にすくいとって、入居者様の器によそうと
「こんなにいっぱい食べられるかしら」


器によそった後、更にココアを振りかけて
「ココア、増し増しですよ~」
豪華なオリジナルスイーツを食べる前に、
折角なので記念撮影をしてみました。


他の入居者様にもお分けして、皆で
「いただきま~す!」

ふんわりとしたティラミスムースに
苦味のある下地部分(=食パン)がマッチして、
なかなか美味なスイーツに仕上がっていました。



ところで、「ティラミス」の名前の由来は
ご存知でしょうか。

「ティラミス」はイタリアのスイーツで
イタリア語の「tira-mi-su」がそのままの語源です。

「tira」が「引っ張って」
「mi」が「私を」
「su」が「上へ」
という意味なので、それをそのまま直訳すると
「私を上へ引っ張って」となりますが、
わかりやすく訳していくと
「私を元気づけて」「私を励まして」
という名前になります。

入居者様が作った、 
ポジティブで明るい意味を持つイタリアのスイーツは
ユニットの皆さんに、たくさんの笑顔を届けました。

『本格中華』を召し上がれ!

当施設を運営している法人内には
特別養護老人ホームが、他に3施設あります。

そのうちの1つ、横浜市緑区にある
『しょうじゅの里三保』で働く調理師長は
中華料理の特Aライセンスを持つ、まさに『中華の鉄人』。

その調理師長が、不定期ではありますが
当施設の利用者様達に、その腕をふるってくれています。

回鍋肉や海老マヨなど、定番料理だけでなく、
海鮮五目豆腐など、メニューの名前を聞いただけでも
お腹がすいてきそうな、美味しそうな料理の登場に
献立表を見るのも楽しみになってきました。

折角なので、調理風景を見せてもらおうと
調理場にお邪魔すると、素敵な笑顔で迎えてくれました。


この日のメニューは「ジャージャー麺」。
大きな鍋で、麺をゆでているところを「パチリ」。

ところで、中国発祥の麺と言えば、
ジャージャー麺の他に、「担担麺」がありますが、
ジャージャー麺と担担麺の違いをご存知でしょうか。

まず、日本でジャージャー麺と呼ばれるものは、
本場では炸醤麺(ジャージアンミエン)と呼ばれ、
中国の北部の家庭料理です。
豚のひき肉と細かく切ったタケノコ、
シイタケなどを炒めて作った「炸醤」と呼ばれる肉味噌を、
茹でた麺の上に乗せたものを指します。
日本人向けに、甘めでピリ辛の味付けに改良がされており、
発祥の地である本場中国のジャージャー麺は塩辛いそうです。

担担麺は、中国四川省発祥の辛みを利かせた挽肉や
ザーサイの細切りなどをのせた麺料理を
日本流にアレンジしていると言われています。

ジャージャー麺が野菜のトッピングで味を付けているのに対して、
担々麺は『麻辣』、つまり辛さを大切にしていることが
違いとされています。

本格ジャージャー麺がそれぞれのユニットに届けられ、
ユニットスタッフが盛り付けていきます。
ユニット内には、肉味噌の美味しい匂いが漂い、
それに導かれたように、入居者様がスタッフの元へ。

「今日のメニューはとっておきですよ~!」
麺の上にたっぷりと肉味噌をのせて、
入居者様のそれぞれの席にお届けしました。


「ジャージャー麺は、肉味噌を麺にしっかりからめてから
食べるのが基本ルールだそうです」


入居者様の反応は…?
「美味しいねぇ! なんだかいつもと違うよ?」
「これは箸が止まらないね!!」

皆様のお皿はあっという間に空になっていました。

スタッフ曰く
「最近、入居者様の舌が肥えちゃったのか、
三保の調理師長さんの料理の時じゃないと
『今日のはフツーだね』って言われるようになっちゃって…」

美味しすぎる中華料理を楽しんでもらえるのは良かったのですが、
定番メニューへの評価が、ちょっとだけ困ったことに
なりつつあるようです。