当施設では『生活リハビリ』の1つとして、
理学療法士による『生き活きリハビリ教室』を
定期的に開催しています。
内容は、座ってでも出来る体操やボールゲーム、
ちょっとしたクイズなど。
様々な内容で、入居者様達に楽しみながら
活動面と参加面が向上するようなケアをご提供しています。
さて、12月の『生き活きリハビリ教室』では、
『朗読』を取り上げました。
時期的にもクリスマスのおはなしが良いだろう、ということで、
フレーベル館が1980年に発行した絵本で、
全国学校図書館協議会選定図書にも選ばれた
「うさこのサンタクロース(作・矢崎節夫、絵・黒井健)」を、
朗読用にアレンジしての『上演』です。
作品の為に描かれた黒井氏の絵がとても可愛らしいので、
ただの読み聞かせではなく、絵本の絵をパワーポイントに取り込み、
アニメーションやBGMを組み込んで、
『動く紙芝居』の形で、皆さまに楽しんでもらいました。
お話しは、子ウサギのうさこちゃんが、
クリスマスプレゼントに「赤ちゃんがほしい」と
サンタクロースにおねだりする所から始まります。
「他のものならプレゼントできるけれど、
赤ちゃんだけはあげられない」
と悩むうさぎのサンタクロース。
他の動物のサンタクロースも巻き込んでの
大騒動に発展していきます。
物語が進んでいくごとに、入居者様達からも
「こりゃ大変だ」
「赤ちゃんはプレゼントできないよねぇ」
と言ったり、
場面によっては笑い声がおこったり
ハラハラした様子で、食い入るように画面を見つめたり…
ラストの「お・し・ま・い」のコールには
何人かの入居者様が一緒に声を出してくださることも。
その後は、盛大な拍手が巻き起こりました。
実は朗読は、認知症予防にも効果があり、
高齢者向けのレクリエーションとしておすすめだそうです。
と、言うのも、誰にでも印象に残っている物語があり、
それを改めて聞くことで、
懐かしい記憶がよみがえる『回想法』の効果が期待できるとのこと。
また、聞こえてくる情報から、
頭の中で映像やストーリーを思い浮かべることは、
意外にたくさん脳を使います。
つまり、脳トレの効果も期待できるというわけです。
いつものようにカラダを動かすのではなく、
ココロを動かしてもらった『生き活きリハビリ教室』での朗読会。
好評だったら、また新しい作品を準備する予定とのこと。
入居者様の『楽しみ』が、また1つ増えました。